新型コロナウイルス・新型肺炎でも騒がれています【コロナウイルス】は一般的な季節性風邪の原因となることが多いウイルスの種類です。
風邪の10~15%(流行期では35%にも!)が【コロナウイルス】によるものだと言われています。
風邪は万病のもとと言われる通り、甘く見ていると肺炎になったり、風邪のせいで体力・免疫力が低下し、ほかの病にかかりやすくなったりしてしまいます。
最悪・肺炎から命の危機に至ってしまうケースもありますよ。
今回騒がれている新型コロナウイルスでは、肺炎までの進行が速く、重症化しているケースが目立つためと、感染拡大のスピードが速いことから世界的に警戒されています。
中国武漢では、日々感染者が確認され、また死者も毎日出てしまっている状況となっています。
今回は【コロナウイルス】に関しては置いておいて、一般的な風邪の予防にビタミンCが良いと「おばあちゃんの知恵袋」的なお話がありますよね?
果たして、この「風邪予防にビタミンCが良い」という話は本当なのか?調べてみましたよ!
ビタミンCで風邪予防?
実際問題、ビタミンCを適量摂取していれば風邪に罹りにくくなるのでしょうか?
特に風邪が流行する”寒くなる季節”では、ミカンも旬の時期となり、風邪予防にミカンを食べなさいね!と「おばあちゃんの知恵袋」的に言われたことがある人は多いと思います。
実際はどうなのでしょうか?
いくつかの実験結果を見るに、残念ながら明確にビタミンCを摂っていたお蔭で、風邪に罹りにくくなったということはないようです。
ただし、実験が行われた回数が少なく、また、ビタミンCの摂取方法が決まっていないので、もしかしたら効果的なビタミンCの接種方法があるかもしれません。
1日0.2 g以上のビタミンCを用いたプラセボ比較試験に限定して、ビタミンCの効果を対象とした。29試験の参加者11,306人を比較した結果、普通の人がビタミンCを常時摂取しても、風邪の罹患率への効果はみられないことが明らかにされた。
引用元:https://www.cochrane.org/ja/CD000980/ARI_bitamincniyorufeng-xie-noyu-fang-oyobizhi-liao
効果的なビタミンCの摂取方法とは?
残念ながら研究が進んでいないのですが、ビタミンCが風邪予防になるかもしれないのは、体内にある一定以上の濃度でビタミンCがある状態にないといけないと考えられます。
そこで、ヒトがビタミンCを摂取した後、体内ではどのようにビタミンCの量が変化するかが大切です。
健康成人に300mgを経口投与時の血中濃度は3時間後にピークに達し、以後漸次減少する。尿中排泄速度は4時間後に最高値に達し、9時間後に最初の値に戻る。
引用元:https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00012998
ということで、簡単にまとめますと、
- 血中濃度は摂取して3時間後がピーク
- 排泄量は4時間後がピーク
- 9時間経つと接種前に戻る
ビタミンCを摂取して4時間後には多くの余ったビタミンCを尿として排泄してしまうことが分かります。
ですので、一度に大量のビタミンCを摂るよりは、一度の摂取量を分けて、一日のうちで何度か摂取する方が体内のビタミンCの量が保てるのではないかと考えられますね!
ただし、実際に必要なビタミンCの濃度がどれくらいかが分かっていません。
一日の推奨摂取量というのは100mg位と言われていますが、風邪を予防するという観点から見た場合にはどのくらい必要かはわかりません。
ビタミンCの摂取で風邪のリスクを下げられるという試験結果もあった!?
極度の肉体的ストレスを短期間受けた人(マラソン走者、スキーヤーを含む)598人が参加した5つの試験では、ビタミンCによって風邪のリスクが半分に低下した。
引用元:https://www.cochrane.org/ja/CD000980/ARI_bitamincniyorufeng-xie-noyu-fang-oyobizhi-liao
という試験結果もあり、あながち風邪とビタミンCの関係が無いとは言えない。
極度の肉体的ストレスを受けると体内のビタミンCが消費されるので、体内のビタミンCが普通の人より少ない状態となっていることは推察されます。
そこで、新たにビタミンCを摂取して補っておくと風邪に罹るリスクが半減したということですので、単純な話ではないですが、体内のビタミンCの量が一定より少ないと風邪に罹るリスクが上昇するとも考えられますね。
普通の食事と適度な運動などの肉体的ストレスでは、体内のビタミンCの量は保たれていますが、過度な肉体的ストレスでビタミンCの量が減少すると風邪のリスクが高まるとも言えます。
そう考えますと、肉体的ストレスだけじゃなく、体内のビタミンCを減らしてしまう行動がありますので、その習慣が多い人は特にビタミンCを摂取しておくと良いかもしれませんね!
体内のビタミンCを減らしてしまう行動
ビタミンCは体内で様々なことに使用されています。
ですから通常の状態でもビタミンCは消費されていますが、特に多く消費してしまう行動があります。
それが「喫煙」です。
何かと肩身が狭くなっている喫煙者ですが、ビタミンCという観点からも喫煙習慣は良いと言えませんね。
吸い方にもよりますが、タバコ1本吸うことで25~100mgのビタミンCが消費され失われると言われています。
ビタミンCの1日の推奨摂取量が100mgということを見ても、タバコがどれだけビタミンCを消費するかわかりますよね?
喫煙者は特にビタミンCを多く摂取できるように心がけると良いでしょう。
油断しているとダメですよ??
実はアルコールも多量に摂取するとビタミンCを消費してしまいます。
肝臓でアルコールを分解する時に多量のビタミンCが消費されてしまいます。
アルコール量やその人の体質によってビタミンCが消費される量は違うようですが、お酒がお好きな方も積極的にビタミンCを摂取するように心がけてくださいね!
あとは先ほども書きましたが、激しい運動です!
激しい運動をしますと、体内に活性酸素が大量にできます。
この活性酸素を無害化するのにビタミンCが使われます。
ですので、激しい運動をする方はビタミンCの補充を忘れないでくださいね!!
そして肉体的ストレスだけでなく、精神的ストレスでもビタミンCが消費されてしまいます。
タバコなどに比べれば消費量は少ないでしょうが、精神的ストレスというのは本人が気が付かないうちにかかっていることもあったり、また長期間にわたってストレスがかかるものであるためにバカにできません!!
ストレス源が何とかできれば一番良いのですが・・・精神的ストレスというのは現代社会に於いて一番厄介かもしれませんね・・・。
といくつか体内のビタミンCが減少する原因を見てきましたが・・・・現代人のほぼすべてがいずれかに当てはまりそうですね・・・・。
ということで、皆さん1日に何度かに分けてビタミンCを摂取するようにしましょう!
風邪とかの問題ではなくなってきた感じがします・・・。
ビタミンCを多く含む食品は?
ビタミンCと言いますと皆さん何を思い浮かべますでしょうか?
最近では健康関連のテレビ番組も頻繁に放映されていますので、「レモン」という方は減ってきていると思いますが・・・・
そうなんですね。意外とレモンってビタミンCは少ないんですよ。
またビタミンCあるあるですと、「ビタミンCは酸っぱい!」って思っている人が多いですね!
実はビタミンCはほぼ無味無臭です。
「ビタミンC = レモン」
というイメージがついてしまったおかげで、レモンの酸っぱさがそのままビタミンCのイメージとなってしまいました。
レモンの酸味はほぼクエン酸という別の物質ですからね!
100g当たりのビタミンC含有量は、
レモン 100mg
柿 70mg
キウイ 69mg
いちご 62mg
赤ピーマン 170mg
黄ピーマン 150mg
青ピーマン 75mg
ブロッコリー120mg
ジャガイモ 35mg
となります。
レモン100gで100mgということで覚えやすいことから、ビタミンC量をレモン換算することになったという話もありますね。
でも、実際にレモン100g食べることができますか??
私は胃がやられそうで無理かなと思います・・・。
なので、柿を150gほど食べたいですね!(笑)
柿とキウイフルーツを100gずつでもOKです!(笑)
野菜類にも多く含まれていますので赤ピーマンやジャガイモなどですと量を食べやすいと思いますよ!
ジャガイモにはGABAも含まれているので、ストレス軽減にも効果があるかもしれませんよ!!
ビタミンCで風邪が治りやすくなる!?
ビタミンCで風邪予防ができるかを調べてきましたが、現在の研究では風邪予防は難しいということでした。
ビタミンCを日に何度かに分けて摂取し、体内のビタミンC濃度を高く保てばもしかしたら・・・という話もありますが、今後の研究に期待ですね。
しかし、良い情報もあります。
ビタミンCを摂取していると、風邪に罹っている期間が短くなるという研究結果はありますよ!
成人を対象とした1つの大規模な試験では、風邪の症状があらわれてから8 gのビタミンCを治療薬として投与した結果、効果がみられたことが報告されている。
さらに、治療薬としてビタミンCを5日間補充した2つの試験でも、効果が報告された。
ビタミンCを治療薬として用いた場合、つまり風邪の症状があらわれたらすぐに投与した場合に、ビタミンCが果たすと思われる役割を確実に理解するには、今後さらに多くの試験を実施する必要がある。
引用元:https://www.cochrane.org/ja/CD000980/ARI_bitamincniyorufeng-xie-noyu-fang-oyobizhi-liao
ということで、意識的にビタミンCを摂取しておけば、風邪予防は微妙でも、風邪が治りやすくなる可能性はあるということです!!
喫煙者は少なくなってきていますが、お酒が好きな方、肉体的・精神的にストレスを抱えている方は、積極的にビタミンCを摂るようにすると良いと思いますよ!
ビタミンCはサプリでとっても良いの?
サプリメントについてはいろいろなことが言われていますよね。
サプリはダメだという人々もいますが、ビタミンCに関しては食物からだけでは難しい人もいるでしょうから(できれば食生活を改善させてほしい)サプリメントでも大丈夫です。
食物中のビタミン C の吸収率は 200mg/日までは 90%と高く、1g 以上になると 50%以下になります。また、サプリメントから摂取する場合にも吸収率や利用率に差はありません。
引用元:https://www.hosp.tohoku.ac.jp/pc/img/tyuuou/hiroba02.pdf
ビタミンCの注意点としては、
- 水に溶けやすい
- 熱に弱い
という欠点があります。
調理方法に注意が必要ですね。
ですので生のまま食べられる果物や生野菜が良いとされています!
しかし!ここで優秀な食材がありますよ!
それが、
ジャガイモ
ジャガイモはゆでたとしてもデンプン質などがビタミンCを守ってくれますので、調理してもビタミンCの損失が少ないのです!
熱を加えてもビタミンCが壊れにくいので、食べやすいですよ!
ジャガイモですとさまざまな調理方法がありますので、飽きずに食べられますよね!
まとめ
残念ながら、ビタミンCを多くとったからと言って風邪予防になるという研究結果は少ないです。
現状では風邪予防には効果的とは言えない状況です。
ただし、アスリートなど激しい運動を定期的にする方は体内のビタミンCが減少しています。
また、喫煙者やお酒好きな方は体内のビタミンCを消費してしまっているようです。
そういう方は積極的にビタミンCを補充しておいた方が風邪に罹りにくいというケースは確認されています。
しかしながら、風邪に罹った後の回復では、ビタミンCを多く摂取していた人の方が治りが早いという研究結果は出ているようです。
ビタミンCは多く摂り過ぎても2~3時間で尿として排出されてしまうものですので、心配のないものです。
また、サプリでも果物でも野菜類でも体に吸収される効率などはさほど変わらないようですし、ビタミンCのサプリ自体安価で手に入るものですので試してみるのも手だと思いますよ!
ちなみに私は、サプリ↓で日に何度か1カプセルずつ飲むようにしています。
仕事柄あまり外出したり人ごみに行ったりしないので余計でしょうが、ほとんど風邪に罹りませんよ!
それよりもこれからの季節・・・花粉症が酷い・・・
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