糖尿病は、高血糖状態が続くことで起こる疾患で、日本では約950万人が患っています。糖尿病を患っている方は、血糖値のコントロールが非常に重要です。
しかし、血糖値を下げるために薬を服用するだけではなく、食事や飲み物の選択にも注意する必要があります。
本記事では、番茶、コーヒー、桑の葉茶、サラシア茶、グァバ茶、黒豆茶の6種類の飲み物について紹介し、それぞれの飲み物がどのように血糖値を下げるのかについて解説します。糖尿病患者の方はもちろん、血糖値コントロールに関心のある方は、ぜひご一読ください。
食後血糖値を上げさせないことが大事
血糖値を上げさせないことが、糖尿病患者にとって非常に重要です。血糖値が上がると、体内にあるインスリンの効果が弱まり、更に高血糖を引き起こすことにつながります。そこで、今回は糖尿病患者が飲んでも血糖値を上げない飲み物についてお話しします。
1. 番茶
番茶とは、一般的には二番茶以降に収穫された茶葉やそれを煎茶と同様の方法で加工したお茶を指します。品質や地域によっても異なりますが、番茶は緑茶の中でもカフェインが少なく、飲みやすいお茶として親しまれています。
番茶には、ほうじ茶や玄米茶などの種類もあります。ほうじ茶は、番茶を焙じたものであり、香ばしい風味が特徴です。玄米茶は、番茶に炒った玄米を混ぜて香ばしくしたもので、ほんのり甘い味わいが特徴です。番茶は一番茶や煎茶に比べると香りが劣るため、これらの工夫がされてきたと言われています。
番茶には、血糖値を下げる効果の高いポリサッカライドという成分が豊富に含まれています。特に秋冬に収穫される番茶やポリサッカライドは熱に弱いので、水出しした番茶が効果的だと言われています。一方、ほうじ茶や玄米茶にも血糖値を下げる効果がありますが、番茶に比べるとその効果は低くなります。
血糖値の抑制には、食後に番茶を飲むのがおすすめです。また、番茶は糖尿病対策や食べ過ぎ防止にも役立つお茶です。番茶を飲むことで、健康的な生活をサポートできますね。
まとめると、番茶は血糖値を下げる効果が高く、糖尿病対策や食べ過ぎ防止にも役立つお茶です。ほうじ茶や玄米茶も血糖値を下げる効果がありますが、番茶に比べるとその効果は低いと言われています。
価格:3,499円 |
2. コーヒー
コーヒーは世界中で親しまれている飲み物ですが、糖尿病患者にもおすすめの飲み物の一つです。以下に、コーヒーが糖尿病に良い影響を与える点をご紹介します。
- コーヒーに含まれるカフェインは、脳や神経系に働きかけて、覚醒作用を持っています。そのため、コーヒーを飲むことで、身体を目覚めさせる効果が期待できます。また、コーヒーに含まれるポリフェノールは、血糖値の上昇を抑制する効果があるとされています。
- コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、腸から糖分の吸収を抑制する効果があるため、血糖値の上昇を抑制することができます。また、クロロゲン酸は、脂肪の吸収を抑制する効果もあるため、肥満やメタボリックシンドロームの改善にも役立ちます。
- コーヒーに含まれるマグネシウムは、インスリンの分泌を促進する効果があります。インスリンは、血糖値を下げるホルモンであり、糖尿病患者にとって非常に重要な役割を持っています。マグネシウムを摂取することで、インスリンの効果を高めることができるため、血糖値のコントロールにも役立ちます。
- コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、肝臓に蓄積されたグリコーゲンを分解して、血糖値を上昇させるグルコースを生成する働きを抑制する効果があります。そのため、コーヒーを飲むことで、血糖値の上昇を抑制することができます。
ただし、コーヒーにはカフェインが含まれているため、飲みすぎには注意が必要です。また、コーヒーにはカフェイン以外にも、タンニンや酸化物などが含まれているため、胃腸のトラブルを引き起こすことがあります。適量を守り、バランスの良い食事と併せて、健康に役立てて下さい。
送料無料 ドリップコーヒー有機栽培コーヒー130袋【有機JAS認定コーヒー】【オーガニック】【カフェ工房】 価格:3,820円 |
3. 桑の葉茶
桑の葉茶は、日本や中国を中心に古くから親しまれているお茶の一種で、糖尿病に効果的な成分が含まれていることが知られています。以下に、桑の葉茶が糖尿病に良いとされる理由を解説します。
- ギャバという成分が血糖値を下げる作用がある
ギャバは、γ-アミノ酪酸というアミノ酸の一種で、桑の葉に豊富に含まれています。ギャバには、インスリンの分泌を促進し、細胞内に糖質を取り込む作用があります。これにより、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。 - 1-デオキシノジリマイシン(DNJ)が血糖値の上昇を抑える
桑の葉には、1-デオキシノジリマイシン(DNJ)という成分が含まれており、その効果により血糖値の上昇を防ぐことが期待されています。DNJは、小腸内の糖分解酵素を阻害し、糖の吸収を抑制する働きがあると言われています。桑の葉を食前に摂取すると、食後の血糖値上昇を抑えることが確認されています。 - ミネラル分が豊富
桑の葉には、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラル分が豊富に含まれています。これらのミネラル分は、インスリンの分泌を促進する働きがあり、血糖値のコントロールに役立つとされています。
ただし、桑の葉茶には、鉄分の吸収を妨げる作用があるため、鉄欠乏症の人は注意が必要です。また、長期間、大量に摂取すると、薬との相互作用が起こる可能性があるため、適量を守るようにしましょう。
価格:1,200円 |
4. サラシア茶
サラシアは、主に南アジアに生息するつる植物で、その根や茎には糖質の吸収を抑える作用があるとされています。そのため、サラシア茶は糖尿病に良いとされ、以下のような効果が期待されています。
- 血糖値を下げる効果:サラシアに含まれる成分が消化酵素の働きを抑えるため、糖質の吸収が遅くなり、血糖値の上昇を抑えることができます。
- 膵臓機能の改善:サラシアに含まれる成分が膵臓の機能を改善し、血糖値の調節に役立ちます。
- 脂質代謝の改善:サラシアに含まれる成分が脂質代謝を促進し、中性脂肪やコレステロールの減少に効果があるとされています。
ただし、サラシアには血糖値を下げる作用があるため、低血糖症のリスクがあります。そのため、糖尿病患者がサラシア茶を摂取する場合は、医師の指導のもとに行うことが望ましいです。また、妊娠中や授乳中の方、薬を服用している方は、事前に医師に相談するようにしましょう。
価格:2,138円 |
5. グァバ茶
グァバ茶は、グァバの葉を用いて作られたお茶で、南アメリカを中心に広く飲まれています。糖尿病に良い点を以下にまとめました。
- グァバ茶に含まれるポリフェノールは、血糖値を抑制する働きがあります。また、ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去することで、糖尿病の合併症を予防する効果も期待されます。
- グァバ茶に含まれるビタミンCは、糖尿病患者に必要な栄養素の一つです。ビタミンCは、体内の酸化ストレスを軽減し、炎症を抑える働きがあります。
- グァバ茶は、血糖値を下げるだけでなく、脂質代謝を促進する効果もあります。脂質代謝が促進されることで、脂質異常症を改善し、糖尿病の合併症のリスクを低下させることができます。
- グァバ茶には、鉄分やカルシウム、カリウムなどのミネラルが含まれています。これらのミネラルは、糖尿病患者に不足しがちな栄養素であり、健康維持に欠かせないものです。
しかし、グァバ茶には、アレルギー症状を引き起こす場合があるため、初めて飲む場合は少量から始め、体の反応を見ながら摂取するようにしましょう。また、過剰摂取は下痢や腹痛を引き起こす場合があるため、適量を守るようにしましょう。
価格:3,110円 |
6. 黒豆茶
黒豆茶は、日本の伝統的な健康茶の1つであり、黒豆を煎じたものです。糖尿病に良い点は以下の通りです。
- 血糖値を下げる効果がある: 黒豆に含まれるイソフラボンがインスリン分泌を促進し、血糖値の上昇を抑制する働きがあります。
- 高血圧を予防する効果がある: 黒豆茶に含まれるカリウムが、血管を拡張させる作用があり、血圧を下げる効果があります。
- アンチエイジング効果がある: 黒豆には、ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化成分が含まれており、老化やストレスから体を守る効果があります。
- 鉄分を補給する効果がある: 黒豆には、鉄分が豊富に含まれており、貧血の予防や改善に効果があります。
- ダイエット効果がある: 黒豆に含まれる食物繊維が、腸内環境を整え、便秘解消や脂肪の吸収を抑制する効果があり、ダイエットにも効果的です。
ただし、黒豆茶にはカフェインが含まれているため、大量に摂取すると睡眠の質を低下させる可能性があります。適量を守って摂取するようにしましょう。
価格:1,000円 |
まとめ
糖尿病の管理には、食事や運動、薬物療法などがありますが、日常的な飲み物選びも大切です。ここでは、ヘモグロビンA1cを下げる効果がある飲み物として、番茶、コーヒー、桑の葉茶、ルイボスティー、グァバ茶、黒豆茶を紹介しました。
番茶には、血糖値を下げる効果の高いポリサッカライドが含まれています。
また、コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、インスリン感受性を改善する働きがあります。
桑の葉茶は、グルコースの吸収を遅らせる効果があり、サラシア茶にはサラシノールやコタノールという成分が含まれています。これらの成分は、糖の吸収を抑えて血糖値の上昇を穏やかにする効果があります。
グァバ茶には食物繊維が多く含まれており、黒豆茶にはイソフラボンが含まれています。
これらの飲み物を上手に取り入れることで、血糖値のコントロールが期待できます。しかし、飲み物だけで血糖値をコントロールすることはできません。
日々の食事や運動とのバランスを考えながら、積極的に取り入れていきましょう。健康な生活を送るためにも、今日から飲み物選びにも注目してみてください。
[参考]
2型糖尿病|一般の皆様へ|日本内分泌学会 (j-endo.jp)
血糖値が高めの方に|サラシア100|小林製薬 (kobayashi.co.jp)
「桑の葉茶」の糖尿病への効果を総合内科専門医が解説 – 転ばぬ先の杖 (brain-gr.com)
コメント