最近巷でも「グルテンフリー」なる加工食品を見かけるようになりました。
グルテンを摂らないようにすると体調が良くなる。
小麦は害だから食べるな。
グルテンフリーダイエットは効果的。
などなどいろいろな情報が出ています。
本当にグルテンは害なのか?調べてみましたよ。
グルテンが害になる人
グルテンとは何なのか?については様々なサイトが解説してくれているのでグルテンについては後回しにします。
グルテンはタンパク質の一つで小麦、大麦、オーツ麦などに含まれるタンパク質が水で練ることによりできるものです。
グルテンが身体の害になる人は実は限られています。
- セリアック病の人
- 小麦アレルギーの人
- グルテンアレルギーの人
です。
小麦は世界中で食料として長年食べられてきたものです。
たとえ人間の消化に合わないものだとしても有史以来の長期間・何世代にも渡って食べ続けていたので人間の体のほうが適応されています。
小麦は重要なエネルギー源であり栄養源でもあります。
ただし、残念ながら身体が受け付けない人がいます。
それが上記の3種類に分類されますね。
セリアック病の人
日本では珍しい病気ですね。
北欧系の人に多い病気です。
遺伝的にグルテン不耐症を呈する病気です。
グルテンを摂取すると小腸に炎症が起こり、栄養を吸収することが難しくなります。
小麦などグルテンを含む食材(パン、麺類、クッキーなど菓子類)を食べると炎症が起こります。
小麦はご存知の通り主食となる食材ですので、セリアック病の気づかずに毎日食べている方もいるでしょう。
症状としては、下痢などの腸の不調や栄養がうまく吸収できないことから体重減少なども起きてしまいます。
小麦系の食事を主体にしている方で(パン、麺、うどん、パスタ)で体調が優れない方や食べているのに体重が減少する方などは医師にご相談すると良いでしょう。
小麦アレルギーの人
小麦アレルギーは有名ですよね。
学校の学年に数人ほど居たりしませんでしたか?
小麦アレルギーの方は本当に辛いと思います。
小麦粉は非常に使い勝手が良く、様々な食品に使用されていますので、小麦アレルギーとなると食べられるものが極端に減ってしまいます。
また身近にある食材ですので誤って摂取してしまうこともあります。
最悪の場合アナフィラキシーショックを起こすこともあるアレルギーですので油断できないですよね。
グルテンは小麦に含まれるタンパク質ですので、当然小麦アレルギーの人は避けたほうが良いです。
グルテンアレルギーの人
グルテンアレルギーというのは最近言われているのですが、グルテンもタンパク質の一つですので当然アレルギーが起こる人はいます。
アレルギーに関してはすべてのタンパク質に対してアレルギー反応が起こり得ると言われています。
ただ、個人差があり、食物として入ってきた場合は消化によってタンパク質はアミノ酸に分解されますので多くの食物に含まれるタンパク質ではアレルギー反応が起きないです。
体質によって、また環境やそれまでに罹った病気などにより一部の食物に含まれるタンパク質に対してアレルギー反応をことがあります。
グルテンに対してアレルギーを起こす人が居ることがわかってきました。
小麦に含まれるタンパク質は主に4種類で、
- グリアジン
- グルテニン
- アルブミン
- グロブリン
です。
この中でグリアジンとグルテニンを水で捏ねるとグルテンになります。
このグルテンに対してアレルギーを起こすのがグルテンアレルギーです。
アルブミン、グロブリンにはアレルギー反応を起こしません。
グルテンアレルギーの人はアルブミンは関係ないのでアルブミンを多く含む卵の白身を食べてもアレルギー反応は起こさないです。
グルテンアレルギーは現在の検査ではわからないようです。
”グルテン”アレルギーということがわかってきたのは昨今の加工食品事情にも関係がありそうです。
というのは、日本では特にコンビニの麺類のお弁当にグルテンが添加されているようです。
小麦として使用したものではなく、グルテンを取り出してグルテンのみの粉末として販売されているようです。
そのグルテンを添加した小麦の含まれない加工食品を食べてもアレルギーが起こるのがグルテンアレルギーのようです。
グルテンが害になる
グルテンが害になるのは上記の方々ですね。
特にセリアック病の方は遺伝的にグルテンで小腸が炎症を起こしてしまい栄養をうまく吸収できなくなってしまいますから、重篤でない場合でも栄養が足りずにだるさや疲労感が抜けなかったり、頭痛や下痢などを起こします。
また小麦アレルギーやグルテンアレルギーでも弱いアレルギー反応も体内で軽い炎症を起こしているようなものですので、そちらの修復や対応に追われる結果、他に外部から入ってきた異物に対しての免疫が弱まることも十分に考えられます。
ましてや主食になる食材である小麦ですから、気づかずに毎日、頻繁ですと毎食小麦を食べてしまいますので、体内の微小な炎症は落ち着くことなくアレルギー反応を起こすでしょう。
それではだるさや疲労感、眠気につながっても仕方がない状態ですね。
そういう病気や体質をお持ちの方は小麦・グルテンは害になるでしょう。
グルテンは百害あって一利なしか?
グルテンは人類にとって百害あって一利なしの排除すべきものか?
全くそんなことはありません!
上記のように体質的に合わない方はいらっしゃるのは確かです。
また小麦アレルギーになる方が微増しているのも確かなようです。
だからと言って、グルテンは悪かといいますと違います。
グルテンは粘り気のある成分で消化がしにくいものだから悪だ!食べてはいけない!と書いてあるものもありますが、本当にそうでしょうか??
というのも日本には古くから食べられているグルテンを使用した食材があります。
それが・・・
です。
【加賀麩不室屋】おもてなし20ヶ入 ギフト 北陸 石川 金沢銘店 麩 詰合せ 価格:4,860円 |
お麩に関しては全く逆の解説がされていますね。
室町時代初期に明から渡来した禅僧によって製法が伝来したとされ、当時の精進料理において豆腐と共に不足しがちなタンパク質を補う食材であった。
引用:Wikipedia
というように精進料理には欠かせない食材であり、重要なたんばく質を補う食材でした。
そして皆さんの中には聞いたこともある方もいらっしゃると思いますが、
ということです。
当然ながらお麩の原材料はグルテンです。
今までグルテンは身体に悪い、百害あって一利なし!
という論調が多かったですが、これが「グルテン」ではなく「お麩」になったらどうでしょうか?
消化に優しく、小さい子供や食の細くなった高齢者にもお麩は食べやすく栄養も豊富であり、タンパク質が摂取できるとても良い食材という評価になりませんか??
お麩(グルテン)には免疫を高めるグルタミン酸やナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、鉄分、亜鉛などのミネラルも豊富です。
先に消化したグルテンが害になる体質・病気の人以外はグルテンを控えるほうがかえって栄養摂取に問題が出てきますよ。
グルテンは本当に悪なのか?
一部の体質・病気の方にとってはグルテンは悪影響を及ぼすものですのでグルテンを含む食材は摂らないほうが良いです。
ただグルテンが駄目な体質・病気が無い方にとっては非常に有用な食材です。
ジョコビッチ選手で話題になったグルテンフリーですが、多くの人はグルテンを消化できますしアレルギーも出ませんので問題ありません。
むしろ健康な方でグルテンフリーにしても健康増進効果があると明言した研究は今の所ないようですね。
実際、Academy of Nutrition and Dieteticsが発行した記事によると、
消費者がグルテンフリー食品を購入する一番の理由はグルテンフリーの方が健康的であるとされているからですが…、セリアック病ではない人々に対しても健康促進効果があるという検証を証明する研究発表は全くありません。
むしろ、グルテン自体に含まれる成分には健康に有益な栄養もあるため、人によってはグルテン回避が正当だと認められない場合がある。
と発表しています。またArthur Agaston医師も、多くのグルテンフリー食品はジャンクフードと同じぐらい飽和脂肪、お砂糖、ナトリウムが入っているので、白米や片栗粉と同様に血糖値に影響したり、中毒性の引き金を引いてしまう事もあると体への影響があると勧告しています。さらに、研究はグルテンフリー食を続けると、鉄分、葉酸、ビタミンB1、カルシウム、ビタミンB12及び亜鉛の欠乏を引き起こす場合があるとも警告しています。
引用:https://www.gizmodo.jp/2014/04/post_14415.html
グルテンフリー食材が手軽に手に入るようになっているのは喜ばしいことではあります。
なんとアメリカとイギリスでは約1%の人が「セリアック病」ではないかと言われています。
小麦アレルギーも含めるとそれなりの人が居るでしょうから、そうなるとグルテンフリー食品が市販されているのはありがたいですよね。
ただし、一般の健康な方がグルテンフリーを行うと効果が無いばかりか、栄養の偏りになりかねないのでおすすめできない可能性があります。
ご自身の体質や体調を良く考えて行うようにしてください。
健康な人がグルテンフリーを行うと体調が良くなる理由
ここからは予想になります。
健康な人もグルテンフリーにすると調子が良くなると言う方がいらっしゃいますが、グルテンは寧ろ「お麩」で代表されるように優秀な食材です。
お麩の所為で体調不良とは考えにくいですよね?
ですので、多くの場合は「プラセボ」ではないかと疑っています。
思い込みでもかなり体調が変わりますのでプラセボ効果は馬鹿にできませんよ。
もう一つは、
小麦粉は様々な食品に使われていますよね。
ピザ、ケーキ、クッキー、菓子類・・・
これを見て何か思いませんか??
そうです!ダイエットの敵!(笑)
また砂糖やバターや他の食材もたくさん使われている食品ですよね?
高カロリー食でもあります。
グルテンフリーを行うとこれらのメニューを食べなくなります。
そうするとどうなるか・・・・
自然にダイエットになりませんか?
脂っこいもの(ラーメンやグラタン、ピザなど小麦粉使うよね?)も減らしますから、いわゆる脂質異常症や高脂血症など(血液ドロドロ?)も改善されてくるでしょう。
血液がきれいになれば、それは身体の動きも良くなりますし軽く感じるでしょうね?
いわゆる快調になりますよね??
つまりはグルテンが悪いのではなく、もともとの食生活が悪かったのではないでしょうか?
グルテン・小麦粉が入っている食品は食べれないとなるとかなりの種類の料理や食品が食べられなくなります。
そうすると主食は米かいも類?になり・・・つまりは昭和の和食になっていきますよね?
1汁3菜の和食は健康になると様々なところで言われていますよね?
そのメニューの中には「お麩の味噌汁」や「生麩の田楽」などもあるでしょう?
お麩はグルテンでできていますよ??
価格:4,212円 |
とまぁ、食生活が改善されて健康に一歩近づくようになるということですね。
巷で話題の”健康な人”が行う「グルテンフリー」の効果は、食生活が改善された結果、身体の調子が良くなったという人が多いのではないかと考えています。
昔の小麦から現代の小麦へは改良が加えられすぎて別物になっているから人体には悪いという主張もあるようですが、これはすべての食材に言えることですね。
特に農産物は長年改良に改良を重ねて、より美味しくなっています。
小麦、グルテンが悪者だとは私には思えないですねぇ。
まとめ
一部の人には体質・病気の関係で小麦やグルテンが身体に合わず様々な症状が出てしまう。
そういう方は残念ですがグルテンは摂取しないほうが良いですね。
その点で言えば、「グルテンフリー食品」が市販されていることはとても良いことですね。
個人でグルテンの含まれていない食品を作るのは非常に困難ですし、小麦粉は有能すぎて様々な食品に使われていますので、体質・病気の方は一気に食べられるものが減少してしまいますので。
ただ、健康な人がグルテンフリーをするメリットはあまりなさそうです。
小麦は食欲を増進させるから駄目だ!
脳に幸福感を与える悪魔の食材!
なんて言われますが、単純に小麦を使った食品が美味しいからでしょう。
そんなことを言ったら「うどん県 香川」の県民はどうなりますか?
多くの人が毎日朝からうどんを食べ、すごいと1日3食うどんという方もいらっしゃいますよね?
また静岡や茨城では餃子消費量日本一を争っていますが、餃子の皮は小麦粉でできています。
小麦粉の消費量もそれなりになりそうですよね?
そして関西、大阪などは粉物文化としてお好み焼きやたこ焼きなど、それはもう小麦粉だらけです。
そこで生きている方たちは病気になっていますか?
全員だるくなって無気力にブレインフォグしていますか??
そんなことは無いでしょう??
つまりは体質によるものであり、全人類にとってグルテンが害と言うのは暴論だと考えます。
まぁ、個人的には、著名人やセレブを使っての宣伝だと思っていますけどね。
逆に日本からは「お麩」の魅力を伝えていきませんか??
価格:4,320円 |
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