楽天モバイルが自社回線に移行すると発表されてしばらくたちますが、詳しい情報がまだ出てきませんね?
基地局などの設備の問題で、はじめは東京、大阪、名古屋から、自社回線のサービスを始めると言う噂や、au回線にローミング事で全国で順次サービスを開始すると言う噂もあります。
実際どうなるか分かりませんが、楽天モバイルが自社回線になってメリットがあるのか?
ユーザー側の自社回線にするメリットは?
楽天モバイルの公式Q&Aサイトには、
「自社回線」(MNO)へ移行するメリットは何ですか?
当社が、2019年10月よりMNO(移動体通信事業者)としてサービス開始を予定していることから、ご契約を検討中のお客様より「楽天モバイルはどうなるのか」とお問い合わせをいただく機会が増えてきた為、お客様が当社の通信サービスを永続的に安心してご利用頂けることがお客様のメリットになると考え、順次、自社回線へ移行を推奨させていただくようにいたしました。
引用元:https://mobile.faq.rakuten.ne.jp/app/answers/detail/a_id/46363
と掲載されています。
イマイチ回答になっている様な、なっていない様な……
よく分からない回答ですね。
つまりは、現在のMVNOでは、ドコモやauの回線を間借りしている訳ですよ。
楽天モバイル側としては、基地局や電波の送受信機、回線などの設備にお金をかけなくて良い(大雑把に言うと)わけです。
そのお陰で色々安くできるわけですね!
ただ、間借りしている訳ですから、大元の会社(ドコモやau)が、
「もう貸しません!」
って言えば、楽天モバイルとしては私達にサービスを提供できなくなります。
(ドコモからは「楽天モバイルはずるいよね?」的な事は言われてたようです(笑))
そうならないように、そろそろ自社回線を持つことで、間借りしなくて良いようにすれば、永続的に(楽天モバイルが潰れない限り)サービスを提供出来ますよ!
ってことだと思います。
ユーザーにとってのメリットは、
「サービスが継続して提供されますよ」
ってことでしょう。
ぶっちゃけ、安くて快適(値段なり)なサービスだからMVNOを利用しているだけで、料金が上がったら他に行っちゃうんですけどね。
楽天モバイル側のメリットは?
これは、私の邪推ですが、
世界のモバイル業界で話題の
『5G』
が関係していると思っています。
この先進的な【5G】の市場に楽天は切り込んで行きたいのだと思います。
その為に、先行投資として、自社回線をとったのでは無いでしょうか?
これまでの
【3G】→【4G】
の変革とは、全く違う規模の変革となる【5G】ですから、最初期からこの市場に入り込みたいのではないでしょうか?
プレスリリースから見る楽天モバイルの思惑
楽天モバイルのプレスリリースには、【5G】に関連する内容がちらほら見られます。
また電柱を利用した共用アンテナと基地局の実証実験など、KDDIやSoftbankなどと共同で行ってもいるようですよ!
5G携帯電話基地局普及のための電力インフラを活用したシェアリングに関する実証の取り組みについて
電柱を複数の携帯電話事業者が共用することで、都市部での柔軟な基地局の整備や、地方での早期のサービス開始等多様なニーズにお応えでき、設置場所の確保、設備の林立による景観上の課題も解消できると考えています。
東電PG、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルネットワークの4社は本実証を通じ、通信インフラ構築費用の削減や地方を含めた5Gの円滑な導入に貢献してまいります。
2019年3月19日(一部抜粋)
ただ今までのように、MVNOの間借りで【5G】を使うよりも、自前で【5G】の通信網を用意した方が長い将来を見据えた時に利益が大きいと踏んだのでは無いでしょうか?
2019年4月10日には
特定基地局開設計画(3.7GHz帯及び28GHz帯割当)の認定について
当社連結子会社の楽天モバイル株式会社(以下、「楽天モバイル」といいます。)は、第5世代移動通信システム(以下、「5G」といいます。)の導入のための特定基地局の開設計画に係る認定申請をしていましたが、本日、総務大臣より、3.7GHz帯周波数(3,800MHzを超え3,900MHz以下)及び28GHz帯周波数(27.0GHzを超え27.4GHz以下)における当該計画の認定を受けましたことをお知らせします。
5Gは既存の移動通信システムよりも「超高速」である事に加え、極めて小さいタイムラグでデータを伝送する「超低遅延」、従来に比べて飛躍的に多数のデバイスをネットワークに接続する「多数同時接続」といった機能を持ち、AI/IoT時代のICT基盤になるとされています。また、こうした5Gの特性を踏まえ、地域課題解決や地方創生への活用も期待されています。
本件に係る設備投資額[1]は、最大2,000億円となる予定です。
(一部抜粋)
というように、既に【5G】の電波帯、『3.7GHz帯周波数(3,800MHzを超え3,900MHz以下)及び28GHz帯周波数(27.0GHzを超え27.4GHz以下)』の認定を受けているとのことです。
ですから、この度の楽天モバイルの自社回線への移行は、第5世代移動通信システム【5G】の市場に参入するための足がかりと言うことでしょう。
確かに【5G】では、
- 「超高速」
- 「超低遅延」
- 「多数同時接続」
といった機能があるため、現在あらゆる製品にネットワーク通信機能があり、またAI分野の導入などより通信量の増加やレスポンスの強化が課題となるでしょう。
それらを一気に解決できるのが【5G】と言うワケですね。
そうすると、単純にスマホやケータイだけで無く様々な製品やサービスがこの【5G】に依存することになるので、相当大きな市場になることでしょう。
そこに最初期から参入できていれば、もしくはサービスの開拓ができれば、相当な利益が見込めます。
ですので、楽天としては多少の損も見込んで、自社回線を持ちたかったのでは無いでしょうか?
楽天市場というプラットフォームも持っていますからね。
楽天市場の加盟店を【5G】でつなげてゴニョゴニョするとかね(よく分かっていません(笑))
まとめ
現時点では、私たち一般ユーザーにはメリットはよく分かりません!
お得な料金でサービスを継続してくれるなら、それがとりあえずはメリットでしょうか。
楽天モバイル側には、メリットがあります!
【5G】市場まで見据えると、その準備段階として自社回線を持ち運用することは、スムーズに【5G】市場に参入出来る足がかりになるのでは無いでしょうか?
いや、これはあくまで私の邪推ですよ??